『この本が原因で韓国に興味を持った』
この本で描かれている韓国は、現在の韓国とはだいぶ違う。この本で紹介されているような事は現在の韓国ではほとんど目にすることはないと思う。実際韓国社会の流れは驚くほど速く、国民感情もコロコロと変わり易い。しかし、本書に登場する韓国こそ、私自身が最も愛し、大いに笑わせて頂いた時代の韓国なのだ。80年代後半から90年代前半の韓国。ソウルの町並みを歩けば、奇妙で滑稽な光景がさも当然のように居座っていた。
実は、現在に至るまで、良くも悪くも韓国に興味を持ち続けているのは、本書が原因である。オリジナルはずいぶん昔に出た。それまで韓国・朝鮮なんてまったく興味のなかった私ではあったが、「韓国=笑える国」とインプットされてしまい、以降、韓国に夢中なのだ。嫌韓ではなく笑韓である。
洗練されたイメージなんて韓国に似合わない。最近の韓国は、より日本化が進み、かつての泥臭さ、暑苦しさ、ダサさ、厚顔無垢でガムシャラなパワーが明らかにダウンしている。これは由々しき事態だ。
ワケの解らないオヤジが路上で大声出していたり、バスのドア付近で体がぶつかった者同士がケンカしていたり、巨大な荷物を搭載したバイクが歩道を猛スピードで突っ走っていたり、ホテルのフロント係が売春アガシの斡旋を申し出てきたり、「完璧な偽物あります」とセールス掛けている南大門の露天商、完全に酒に飲まれる酔っ払いなど、こういう光景こそ本来の韓国であるはず。
そんな素敵な時代の韓国を大いに満喫した著者たちの、ウキウキするような文章は抱腹絶倒もので、頁をめくる手が止まらなくなる。
ただし、ゴチャゴチャした絵や下手な文字、マンガ、写真がレイアウト無視で満載されており、やや読みづらい感じがしないでもない。