『「松任谷由実」の確立』
「静」と「動」の両方を堪能出来るアルバムであると思います。
「ジャコビニ彗星の日」「緑の町に舞い降りて」が「静」の逸品だとすれば
「DISTINY」「78」が「動」の代表ということになるのでしょうか。
上田正樹が何とも味のある渋いバックボーカルをつとめる「78」の壮大な世界観は圧巻。
今聴いても全く古さを感じさせません。
このアルバム以降、必ず「核」となる曲がユーミンのアルバムには存在するようになります。
「時のないホテル」では「5cmの向こう岸」
「サーフ&スノウ」では「恋人がサンタクロース」
「水の中のアジアへ」では「スラバヤ通りの妹へ」
「昨晩お会いしましょう」では「カンナ8号線」
「パールピアス」では「DANG DANG」…というふうに。
そういう意味ではユーミンにとっての分岐点とも言えるアルバム、
「OLIVE」までではまだ微かに引きずっていた「荒井由実」を
完全に「松任谷由実」へと移行させたアルバムであると言えるのではないでしょうか。