『また「懐かし」ブームにのって感動』
帯には「涙がでるほど、懐かしい。大切な人に贈りたい大人の恋歌」とある。「懐かし」ブーム全盛期の昨今だが、またかと思いつつ、つい購入してしまった。雑誌「詩とメルヘン」時代から知っている黒井健氏の鉛筆画は、「三丁目の夕日」のイメージと重なり、これだけでも懐かしさ満点。詩の原作者の主婦も、補作した新井満氏もシニア世代だが、生まれ故郷の「この街で恋し、この街で結ばれ」という一行に、遠い日の恋心が思い出され、同世代の者として共感的な懐かしさがこみ上げてきた。シニアが懐かしさに浸るのは、軟弱じゃない。若き日のエネルギーを思いだし、充電しているんだ…と言いたい。