『まるで「みゆき劇場」だ』
古来のみゆきファンならともかく、ヒット曲程度を耳にしてきた一般人には、このアルバムはかなり"効く"でしょう。アルバムタイトルやジャケットデザイン、それにカバーバージョンとの同時リリースという売り方に載せられて軽い気持ちで購入してしまった人は、これほど深い「みゆきの世界」を見せつけられるとは思うまい。
「糸」で静かに始まったかと思うと、「狼になりたい」で一気に引きずりこみ「空と君のあいだに」でふっと開放したかと思うと「元気ですか」で、再び奈落の底へ。「ヘッドライト・テールライト」で救いを見せておいて、「恋文」でシニカルにByeBye。こちらをさんざん翻弄しておいて、「どぉ、元気になった?」と彼女は微笑んで手を振りながら去っていく・・・。巧い。巧すぎる。五つ星あげるほかないでしょう。
全体が既成の曲(オリジナルアルバムの方よりハマッてたりする)を組み合わせた「みゆき劇場」のようなアルバムでした。それにしてもタイトルの「元気ですか」は色々な意味に取れるが、ジャケットデザインの「馬」の意味は何だろう。デビュー以来、馬車馬のように働いてきましたって事かなァ・・・。こちらにそんなことを考えさせる事こそ、中島みゆきさんの狙いなのかも。