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椎名林檎
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加爾基 精液 栗ノ花 (CCCD)

『星5つどころか,日本の音楽シーンの現状を考えると星10個でも足りません...』
まずこのアルバムを構成する11曲のタイトルとその内容が,完全にシンメトリーになっていることに気づきます.そうすれば自然と,相手が存在しない中心の曲に注目しなくてはなりません.それが6曲目の「茎」です.この楽曲がこのアルバムの中でもっとも生物的意思にあふれています.生きることへの強い意志です.言い換えるなら,私たち人間も生物である以上,これを「リアリティー」と感じてもいいかもしれません.そしてこの中心の「茎」から離れれば離れるほど,このリアリティーがだんだんと怪しくなっていきます.最も遠い位置にある1曲目「宗教」と11曲目「葬列」は,生と死が混沌としています.この二曲は接続されて,おそらくこのアルバムの主題だと思われる輪廻転生が成立します.ですから,このアルバムを,構成している11曲に分解することはあまり意味を成しませんし,それ故一曲ずつを解説することは真意をついていないと思います.一枚の絵画に描かれているある部分を,それだけ取り出したりすることがないのと同様です.しかしそもそもこの作品は,一時的な流行や日常を描かず,宗教観・生命観と言った一般的には難解で煙たがられる領域を堂々と主題としている点で,J-POP音楽シーンの枠を完全に超越しています.だからと言って,重すぎて数度聞いたらもう飽きてしまうという類のものでは決してありません.これはもう椎名林檎というアーティストの音楽センス無しには成せない業でしょう.まぎれもない芸術作品です.

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