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平井 堅
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あっ!お金がない

Stare At

『まだ子供だった頃の彼』
デビューから最新曲まで、この人はいつだってどんな曲だって、直球勝負だ。
10年分の人生経験とキャリアに裏打ちされて、今はその直球にも味があり、一筋縄ではいかないクセがあり(ほめてるのよ)くっきりとした個性がある。
でもこの頃にはまだそれがはっきりしていない。よくも悪くもひねりがないのだ。
「キャッチボール」や、近年の「PAUL」「ノスタルジア」など聴いてもわかるように、多分彼は温かい幸福な家庭で、ご両親やお兄ちゃんお姉ちゃんの愛情に包まれて、たいした挫折も知らずにすくすく育ってきたんだろうと思う。
でも、そういう育ちのいい素直な普通の青年がデビューするには、1995年という年は暗すぎ、荒れすぎていたんじゃないかと思えてならない。80年代だったら、この人はデビューしたとたんにトップアイドルになったかも。

24歳のこの頃からすでに作詞家としての稀有な才能を感じるが(「君がわからない」なんかスゴイ!)、そこにはまだまだ根源的な悲しみが欠けている。実体験を醗酵させるだけの余裕がない。
平井堅の歌詞が悲しみをたたえて、圧倒的な輝きを放ち始めるのは、売れなかった5年間を経た後だ。彼の紡ぎ出す言葉は、年齢とともに深みを増している。
こういう言い方が適切かどうかわからないが、このアルバムに収められているのは、悩みらしい悩みもない、ノーテンキな青年の私小説的だ。
2005年の今聴くと、どれもいい曲だなと思うし、かわいくて好きだが(「なぜだろう」「会いたいよ」「泣いて笑って」いいですよぉ)、なぜ売れなかったのか、その理由もわかる気がする。だが同時に、10年分きっちり内面的な成長を遂げている現在の平井堅をたのもしくも思う。
私はこれからも彼について行ける、と思います。

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