『彼のひとつの頂点』
別な意味での彼の代表曲となったHungrySpiderなど、これまでの正統派ラヴソング路線を抜け出そうとするチャレンジが随所に見られる。全曲を通して感じられるのは相手に関して非常に表面的(あるいは極めてプラトニックな)恋愛感と、どうしようもなく深い自己嫌悪・自問自答が印象的で、王道ポップスをから抜け出したかった彼の葛藤を強く感じる一枚。Cicadaというタイトルには定着してしまったイメージからの脱皮という意味があるのかもしれない。その後脱皮を終えた彼は純粋に美しい曲を連発するようになったが、個人的には悩みもがいている彼の方が好きではある。